スピンラザについて学びたいと思ったので、調べて内容をまとめてみました。
スピンラザって聞いたことはあるけどよくわからないんだよね。。っという方、ぜひ読んでみてみて下さい。
スピンラザとは
スピンラザは、米国で開発された世界初の脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬です。スピンラザはSMN2遺伝子からSMN2タンパク質が作られる過程のメッセンジャーRNAに働きかけます。するとタンパク質の量が増える→運動神経の働きが維持される→脳や脊髄からの信号が筋肉に伝わりやすくなります。この影響でスピンラザを投与した患者さんは、運動機能の改善が認められたり、呼吸機能が維持される報告があるようです。
Biogen,スピンラザの髄腔内投与について,P3より引用
SMN1遺伝子、SMN2遺伝子とは
人間には、運動神経の働きを維持するためにSMNタンパク質が存在しています。
脊髄性筋萎縮症のない人はSMN1遺伝子がSMNタンパク質を作っていますが、脊髄性筋萎縮症の方の多くはSMN1遺伝子を持っていない場合があります。この時代わりにSMNタンパク質を作ってくれるのが、SMN2遺伝子です。
SMN2遺伝子が代わりに頑張ってくれれば問題なさそうかなと思いきや…….
SMN2遺伝子から作られるSMNタンパク質のほとんど(約90%)は不完全なものだどそうで….そのせいで運動神経が働かず、筋力の低下、動作不全、呼吸が苦しくなるなどの症状が出現してしまうようです。
このような症状を打開するために誕生したのが、スピンラザというわけですね!
Biogen,スピンラザの髄腔内投与について,P2より引用
スピンラザ投与スケジュール
スピンラザは乳児型SMA(脊髄性筋萎縮症)と乳児型以外のSMA(脊髄性筋萎縮症)で投与のスケジュールが異なります。
乳幼児型:初回、2週、4週、9週打ったのち、4ヶ月ごとに維持投与
乳幼児型以外:初回、4週、12週打ったのち、6ヶ月ごとに維持投与
Biogen,スピンラザの髄腔内投与について,P4より引用
・世界初の脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬
・SMN2遺伝子からタンパク質が作られる過程に働き、運動神経の働きを維持する
・乳児型SMA、乳児型以外のSMA共に維持投与が必要